日雇いパンダと極楽の孔

同情するなら笹をくれ

ぜんぶ円高のせいだ





バイトめっちゃやってる。


僕は色々あるコンビニ業務の中でもレジ打ちが一番楽しいと思う。


自分が思っているよりも人間が好きなのかもしれない。


逆に楽しくないのは品出し。


棚に足りないカップラーメンを補充するの、なにがオモロイねん。


その中でも楽しみを見つけるのがバイトを長続きさせる秘訣。


僕の場合は、その商品を出すスペースが既に埋まっているのを見つけると、「すいやせん!ウチではこの商品、取り扱ってないっすねー!」とつぶやくことだ。


新しい楽しみを見つけなければ来週あたりには持たなくなっているだろう。




僕は失恋ソングが嫌いだ。


三年前の失恋に思いを馳せるような曲なら良いのだが、いまフラれましたみたいな曲が嫌い。


全然共感できません。


いまフラれたのにその気持ちを歌詞にして曲に乗せてしっとりと歌い上げちゃって、お前余裕だなって思っちゃう。


本当にフラれてすぐに曲を作るとメタル調で「ウボアアアアアアア!!!死にてええええええええ!!!FUCK!!!!!」みたいな曲になるはずなのだが。




最近、木綿のハンカチーフヘビーローテーションしている。


椎名林檎松崎ナオのデュエットバージョン。


これもれっきとした失恋ソングなのだが、男女が書いた文面をそのまま歌詞にしたという体を取っているのでそのへんの臭みはまったくない。


そりゃ歌舞伎町のネオンとナオンを見れば目が眩む。


元々は1975年にリリースされた曲なのだが、40年ほど経った今でも強く共感できる。


3年ほど四国の女と遠距離恋愛して別れた男を知っているが、毎晩のようにビデオ通話していたのにその愛が醒めてしまったらしい。


文明の利器をフル活用してそれなのだから、40年前の遠距離恋愛なんか難しいに決まっている。


それでも男を否定しないこの女の子の慎ましさにだけは昭和を感じる。


今の時代ならば高速バスで東京へひとっ飛びで、男が八つ裂きにされているだろう。


しかしこれは男が悪いのではなく、東京が悪いのだ。




そういえばこれ、僕が最近よく使うテクニック。


なにかを嫌いになりそうな時、それよりもさらに大きいものに罪をなすりつける。


だいたいは、円高のせいにできる。


円高を憎んで人を憎まず。


なにかを嫌いになるというのはそれだけで甚大なエネルギーを使う。


無駄なエネルギーは使わずに、やらなきゃいけないことを一生懸命頑張ろうよ。


お仕事、勉強、力を合わせて円高を跳ね返そう。